農福連携とは、障がい者等が農業分野において仕事などで活躍することを通じ、自信や生きがいを持って社会参画を実現していく取組です。
農福連携に取り組むことで、障がい者等の就労や生きがいづくりの場を生み出すだけでなく、担い手不足や高齢化が進む農業分野において、新たな働き手の確保につながる可能性があります。

農業と福祉（障がい者）の連携という狭い意味で捉えられがちな農福連携ですが、わたしたちの考える農福連携においてはそもそも障がい者だけでなく、ひとり親世帯、生活困窮家庭、不登校ひきこもり児童など社会的に生きづらさを感じている多様な人々を対象に考えています。
2019年6月に発信された農福連携等推進ビジョンでは、「農福連携を、農業分野における障がい者の活躍促進の取組にとどまらず、ユニバーサルな取組として、農業だけでなく様々な産業に分野を広げるとともに、高齢者、生活困窮者、ひきこもりの状態にある者等の就労・社会参画支援、犯罪・ 非行をした者の立ち直り支援等にも対象を広げ、捉え直すことも重要である。」と明記されました。 その後多くの場面で「農福連携」から「農福連携等」と表現されるようになった背景には、農と福のもつ意味の広がりが生み出す新たな価値への期待が込められています。

いずれにしても、私たちが事業の重点として目指すのは、障がい者等対象者が農業者として独立を目指す者の様々なサポート(技術、地域へのスムーズな参入など)に力を注ぎ、将来は限界集落や過疎地域で経営が成り立つように多様な作物栽培に取り組めるよう行政と連携する役割や一般就労移行を担います。
また増え続ける地域の耕作放棄地問題に一石を投じることができると考えています。 それが私たちの「農福連携」です。